それまで生きてきた境遇、価値観、容姿…どれも同じものはない。人は人であるという点のみを共有している。一人一人の人生に意味を持たすのは難しい。人は1人では生きていけないのだから。沢山の人が集まり、繋がり、作り上げるのが人生だ。1人になると不安になるのは当然だ。孤独という受け入れ難い末路に怯え苦み嘆く。これから逃れられるなんていう例外はない、人である限り。だからといって自暴自棄になってはいけないはずだ。現実から目を背けてもいけない。運命を受け容れ、自分の人生を歩まなければならない。自分に与えられた人生を全うする義務がある。そして出来る限り、人の為に尽くすことだ。何者でもない自分であれば尚更だ。しかし恩着せがましい行為はいけない。見返りを求めるのではなく、自然と奉仕できるようにいつも心を整えておくのだ。それが、人に与えられた最低限の仕事である。それが人の人生を作り、自分の人生に意味を持たせてくれるだろう。
